いばらきの生産者

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国産豚肉の精肉加工と国産牛肉並びに食肉全般の卸し、販売を手がける飯島畜産は、豚枝肉販売と豚生肉販売の品質管理システムSQF2000を導入し、食品の安全性と品質管理を徹底。「いばらき地養豚」は生産指導から販売まで流通の一切を担っている飯島畜産のオリジナル銘柄豚肉。全国展開されている地養豚の中でも特化された存在です。

自然のサプリメントで育てたおいしい豚肉

ーいばらき地養豚とはどのようなお肉でしょうか。その特長を教えていただけますか。

飯島さん いばらき地養豚は豚特有の臭みが少なく、ジューシーで甘味のある豚肉です。純白の脂身が質の良さを表しているとおり、引き締まった肉質はドリップが出にくく、アクの出も非常に少ないのです。地養豚は環境改善、体質改善を目的に作られた特別な飼料「地養素」と「グローリッチ・ネオ」で飼育されています。これらは、天然素材の木酢液を素にさまざまな製品開発に取り組んでいる農研テクノ(株)によって開発製造されたサプリメントです。約30年前に茨城の畜産農家が地養豚を生産していましたが、事情により農場が閉鎖され、その後生産が途絶えていました。10年程前にもう一度茨城でも地養豚を生産してみないかと能研テクノ(株)よりお話しをいただいたのが始まりで、現在は鉾田市と行方市の2カ所の畜産農家に依頼して地養豚を飼育、当社が一括してテーブルミート用に製造加工販売をしています。
 豚が生後4ヶ月超えて肥育期になると、「地養素」に約3割の麦を加えて与えています。昔から豚肉の旨味を出すには麦が有効と言われていますが、豚にとって麦はご馳走ではありませんので、どんなに多くても普通では1割程度でしょう。その麦を飼料全体の約3割配合して肥育させることで、脂の締まり、赤身とのバランスが良くなり、味が良くなるのです。これは当社が生産者の方と取り決めを行った独自の方法で、全国展開をしている地養豚のなかでも、茨城に関しては更に独自に内容を高めている。その点が認められ許可をいただいた上で、当社の生産する地養豚は『いばらき地養豚』という名前で差別化を図っているのです。

のびのびとした環境で健康に

ー特別な飼料について詳しくお聞かせ下さい。また、その他の飼育方法についても何か特筆すべきことはありますか。

飯島さん 子豚が乳離れをすると「グローリッチ・ネオ」を与えます。これはゼオライトという自然素材の吸着剤に木酢酢をしみ込ませたもので、消臭、畜体のアルカリ化、整腸作用に効果があり、健康で余剰脂肪がつきにくく育ちます。その後体重70キロを目安に「地養素」に切り替えますが、これにはこのグローリッチ・ネオに加え、豊富なアミノ酸やミネラルにより肉の旨味を引き出す海藻と、肉の光沢、色、弾力性を引き出すヨモギが配合されています。そして出荷2ヶ月前からは前述の通り飼料の3割を麦にして、更なる味の向上を図っています。
 子豚は生後1ヶ月半まで母豚と共に暮らし、お乳を吸って育ちます。その後は暖房設備のある豚房で1ヶ月。鉾田の畜産農家さんでは次におがくずを厚く敷き詰めた広い豚舎、通称オガコに放して1ヶ月を過ごさせます。豚も人間同様風邪もひくし肺炎にもなります。体力をつけて健康体に育てることがたいせつですが、その点このオガコの中では駆け回って足腰が鍛えられ体力もつきますし、冬場はおがくずと堆肥が発酵して温かいので、冷えてお腹が痛くなることもなく、元気に過ごせます。その後は肥育豚舎に移し、生後約6ヶ月、体重110キロを超えると出荷となります。
 健康で活力ある豚を飼育するためには手間がかかりますが、提携している2軒の畜産農家さんが情熱をもって仕事に臨んでくださっています。病気を避けるためにご自身の外出にも気を使い、熱心に育ててくれるお陰でいばらき地養豚の評判が高まっていること、本当に感謝しています。

良質な素材を求める消費者へ

ーいばらき地養豚を、今後どのように広めていきたいとお考えですか。

飯島さん 地養豚は生産量が限られているので、地元スーパーに出す以外にどう売っていくかが課題ですが、今年から少し加工品に力を入れようと考えています。また既に都内の有名ホテルや高級食材を扱っているスーパーなどが地養豚を高く評価してくださり、長くお取り引きいただいていますが、今後もおいしさを求める食のプロの方々に、一生懸命育てている農家さんの「俺の肉を食べてもらいたい」という思いとともに、いばらき地養豚を知っていただく機会を増やしていきたいと思っています。

【取材録】

飼育現場を見学させていただいた際に「いばらき地養豚の置かれているスーパーへ行っては売れ行きを見守り、パックを手にするお客様がいればついつい説明したくなってしまうんだよ」と話してくださった畜産農家さん。おいしくて安全な食品を提供しているという自信と喜びが言葉の端々ににじみ出て、その仕事への情熱に感銘を受けました。

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いばらきの生産者

鬼澤食菌センター
鬼澤宏さん
DATE 2023.09.25
大場農園
大場克利さん
DATE 2023.06.30
山一ファーム
石田和徳さん
DATE 2023.05.25
箕輪農園
箕輪竜さん
DATE 2023.05.18
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