いばらきの生産者

HOMETOPICSTOPICS01 > 有限会社弓野畜産

 全国でも3指に入る茨城の養豚業。県内の飼養家の中でも、兄弟で養豚に取り組み、安全で安心でき、しかも美味しい豚肉の生産に励んでいるのが弓野畜産です。豚舎のある石岡市は気候風土に恵まれ、豚の飼育には条件が良いとされています。青い空の下で飼育に励む弓野兄弟は、優しい目で豚たちの生育を見守っています。

豚という食材の可能性と未来を見つめる

-石岡という土地は豚の飼育に適しているのですか

弓野さん 石岡は関東平野のほぼ真ん中で、昔は常世の国・常陸の中心地でもありました。内陸でありながら霞ヶ浦の湖風を受けた温暖な気候と筑波山系からわき出す豊かな水にも恵まれています。このため、さまざまな農作物が栽培でき、人間や豚にとっても健康に過ごせる格好な場所なんです。

-豚飼育に取り組んで2代目と聞きましたが

弓野さん この地域は気候に合わせて果樹栽培が盛んで、かつてはナシの栽培を行っていました。それを父親が一念発起しまして養豚の専業に切り替えました。私たちは子どものころから豚に親しんできましたので、豚は家族の一員と思っています。庭には豚がたくさんいまして、それぞれの個性も分かりました。豚の鳴き声で異常も知ることができました。幼いころから豚と一緒に遊んでいたのですから、自然と豚との接し方も身に付いたんでしょうね。

-しかし、飼育の苦労もあったのでは

弓野さん 生まれ立ての豚は、抱きしめたいほど可愛いものです。夏場はまだしも、真冬に豚が生まれると、外では気温が寒すぎるので、急いで家の中へ何匹も連れてきてね。電気ごたつの中に入れて、よちよちの赤ちゃん豚と一緒に温もったり、乳を飲ませたりしました。また、生後間もない赤ちゃん豚が異様な鳴き声をあげることがあるんです。故意でもなんでも無いのですが、母豚にまとわりついているうちに、母親の巨体の下敷きになるんです。押しつぶされそうになってあげる悲鳴なんです。それを聞いて圧死させまいと思って、夢中で豚舎に駆け込んだこともあります。

-豚のための豚舎も清潔で美しいと感じますが

弓野さん それまでの畑地を造成しまして、地ならし、基礎杭打ち、鉄骨組み上げ、屋根葺きまですべて自前で作り上げました。豚にとっての家ですから住み心地が良くなくてはなりません。運動できる広いスペースと衛生的な環境を整えることで、豚たちはストレス無く育つことができます。それは肉質にも影響を与えます。

-味にうるさい消費者や同業者などからの評判はいかがですか

弓野さん 肉質が柔らかく、それに締まりがある。また、ほどよい甘みとコクのある脂身はとろけるような風味-と料理人たちからの評価を頂いています。与える餌はもとより、豚は水も大好きです。ここには永く地下に蓄えられた豊潤な水があり、水は大切だと感じます。これからも手塩にかけた豚を多くの消費者に味わってもらいたいですね。

【取材録】

 広い敷地にある4つの豚舎は、衛生的で隅々まで管理の手が行き届いているのが分かる。弓野兄弟が育てる1500頭の豚たちがいかに気分良く育っているかは、その肉質を見れば一目瞭然だろう。肉の色はもちろん霜降り具合と脂の甘みが絶妙で、しかも柔らかくキメ細かな肉質。最新鋭品種のSPF豚の中でも、最高位にあげる料理人も多いのがうなずける。命ある生き物への深い愛情がにじみ出る弓野兄弟の豚肉はぜひ一度味わってもらいたい。
>養豚集団「六月の風」ホームページ http://rokugatsunokaze.com/011yumino.html

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